小田原散策ガイド
小田原散策ガイド


電車で2時間半(?)

 Animage1999年9月号 ANIMATION WOLDのミト2番組紹介の中で、新井こず恵さんは“ため息”とともにこのように書いている。
「1」は北へ。「2」は南へ。電車で片道2時間半。
 この新井こず恵さんこそ、ミト1・ミト2のエンディングで流れた天野原町のイメージを設定するため、喜連川や小田原を取材した人である。 渡部監督のホームページ猫南蛮亭にある天之原新報暫定縮刷版でリモートロケーションハンティングを行ったAさんと紹介され、ミト1・ミト2のエンディングでは「設定製作」としてクレジットされているトライアングルスタッフに所属する彼女が書いたこのコラムには、ミト2のエンディングで描かれた天野原町の元となった町のヒントが書かれていたのである。
 このコラムによるとミト2の新エンディング為に取材に訪れた町は、『電車で片道2時間半で南に城と海がある城下町』だそうである。 この電車で2時間半というのが、彼女の家(そもそも知らんが)からかトライアングルスタッフの事務所からかは定かでないが、『北』の城下町である喜連川との位置関係を考えると東京から2時間半と考えるのが順当であろう。
 そこで、東京から2時間半という距離と『南に海と城がある城下町』という情報から候補地を考えてみると...、小田原・下田が頭に思い浮かんだ。ある人から、“伊東にも城がある”との情報をもらったのだが、街自体は城下町とは呼ばれるものではなく、いわゆるお城も無いようなので候補から外す事にした。
 次に時刻表をめくって下田と小田原のへの電車での時間を調べてみる。東京→小田原は、JR東海道線の普通電車で約1時間半、新幹線ならこだまで約30分。新宿を基点とすると小田急の普通電車で約2時間、急行なら約1時間半、ロマンスカーを使うと約1時間15分である。東京→下田は、スーパービュー踊り子で2時間半〜3時間であった。

 これらの情報と、さきほどの天之原新報暫定縮刷版にある“監督が方角的なつくりは下田をモデルにしたと明言”という記述から、ミト2の新エンディングは下田を元に描かれているのはではと思ったがのだが……、実際に放送された新エンディングで流れた海岸の風景は明らかに小田原のものだった。(

海岸

インター

上の写真では見にくいが、下の写真にある西湘バイパス終点の石橋インターチェンジの高架が、エンディングではっきりと描かれていました。

…というわけで、小田原散策の始まりです。

猫南蛮亭の「四界を統べる伝言板」に監督が書き込んだメッセージ(1999/9/23)でミト2エンディングの郵便ポストは下田市駅前を取材したとあるので、正確には小田原・下田がミト2エンディングの元になったといえるでしょう。


交通の要所
 江戸と京都を結ぶ東海道の9番目の宿駅として栄えた小田原は、現在も東海道本線・東海道新幹線・御殿場線・小田急電鉄・箱根登山鉄道などの鉄道や、国道1号・小田原厚木道路・西湘バイパス・伊豆へと続く国道135号・箱根へと続く箱根ターンパイク・箱根新道などが集まる関東西部の交通の要所である。

 もっとも昔と違い、新幹線の「のぞみ」や大部分の「ひかり」は通過し、東名高速道路も箱根の山を迂回するように小田原の北側を通っているので、関東と関西を結ぶ大動脈の中継点という訳では無いが、それによってミトの世界に通じるどこか懐かしい雰囲気を現在にとどめることができたのであろう。

 小田原中心部へ車で訪れる場合、車を置いて散策することになるが小田原中心部は駐車場が多くあり不便はない。
特に報徳二宮神社横の駐車場は1日500円であったり、小田原城北側駐車場は最初の1時間が300円、以後100円/30分で4時間以上は1日1000円と比較的安い料金で長時間駐車が可能なのである。
 ただし小田原競輪開催日は、報徳二宮神社横の駐車場はすぐにいっぱいになってしまうので、個人的には小田原城北側駐車場の利用をお勧めする。この駐車場を利用する上で注意する点は、東海道線の陸橋を渡ってきた場合進入できないようになっている点である。


小田原散策マップ

天野原観光スポット小田原編
 小田原にある天野原町観光スポットは比較的狭い範囲に集中している。もっとも小田原で取材したと監督が書いている犬型宇宙人のいる風景の場所は発見できなかったので完全とは言えないが、現在のところわかっている観光スポットは小田原城址公園と御幸の浜海水浴場の2点である。

天野原城
 ミト1やミト2の始めのころは、質素でこぢんまりとしたお城でたが、キシュウ公とオワリ公によって立派(?)に復元されたお城です。実際の小田原城は、駅近くの城址公園にあり、大人400円で資料館を兼ねた天守閣に入ることが出来ます。天守閣内部の写真撮影は禁止ですが、天守閣展望台からはOKでミト2最終話に登場したようなイメージで海と街の様子を撮影することもできます。

公園の水のみ場
 ミト2エンディングの最初に登場する公園にある水飲み場は、城址公園内の天守閣そばにあります。城址公園内には小さな動物園があり、この水のみ場の近くには象や鳥のコーナーがあります。

階段
 エンディングでは山間部にあるようなイメージですが、実際には御幸の浜海水浴場へ下りる階段です。城址公園から南側に抜け、お堀と小学校に沿って城址公園東側の道路を海へ向かうとこの階段があります。

津波に注意!
 「津波に注意!」の看板は、海岸沿いに多数設置されていますが、ミト2エンディングで登場した場所は後ろにある建物から御幸の浜海水浴場であると思われます。上で紹介した階段に立つと目の前にこの看板と後ろに描かれていたタイル張りの公衆トイレが見えます。

砂浜
 「階段」を下りて「津波に注意の看板」を眺めた後、上を通る西湘バイパスの高架をくぐって海へ近づくと、ミト2エンディングで宇宙人が歩いていた砂浜の景色が目に飛び込んできます。

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